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統合失調症

 

統合失調症とは

  
 統合失調症とは、幻聴、幻覚、妄想、思考の飛躍、異常思考、社会的機能の低下(仕事や学業などができなくなる、能率が著しく落ちるなど)などの症状の見られる病気のことをいいます。特に幻聴や妄想では、被害者意識を感じるようなものが多く見られます。
 統合失調症は、2002年(平成14年)までは「精神分裂病」という名称で呼ばれていました。
 統合失調症の発症率は0.7〜0.9パーセントともいわれており、100人のうち1人弱は統合失調症を発症するということになります。
 統合失調症の発症に男女差はありませんが、平均発症時期は、男性が18歳、女性が25歳とされており、20歳前後に発症のピークがあるようです。
統合失調症

 

統合失調症の分類

 統合失調症は、時期により大きく三段階に分類することができます。

 統合失調症の分類

名称
急性期
消耗期
回復期
特徴
統合失調症の発症直後で興奮が激しい時期。
幻覚、幻聴、妄想、させられ体験(自分の行動は他者から操られている、という感覚のこと)などの症状が見られる。
急性期を経て体力が落ちている時期。
急性期に見られた症状は鎮まるが、元気が出ない、落ち込む、無気力、よく眠る、子どものようなふるまいをするなどの特徴が見られる。
消耗期を経て回復に向かう時期。
少しずつ社会性を取り戻していく。

統合失調症の症状

 統合失調症の症状は、陽性症状と陰性症状に分けられます。これらは主に急性期に交互に現れることが多いようです。

 陽性症状と陰性症状

名称
陽性症状
陰性症状
特徴
幻覚
幻聴
妄想
思考の飛躍
異常思考
集中力の低下
させられ体験
(自分の行動は他者から操られている、という感覚のこと)
感情の平板化
うつ状態
社会性の低下


支離滅裂 幻聴や妄想では、被害者意識を感じるようなものが多く見られます。例えば、「まわりの人が自分の悪口を言っているのではないか」「盗聴をされているのではないか」「自分の考えていることはまわりの人に筒抜けなのではないか」などです。
 また思考の飛躍や異常思考の結果として、話すことが支離滅裂になることがあります。

 その他にも、統合失調症による社会性の低下などからひきこもってしまう例もあります。ひきこもり

統合失調症の原因

 統合失調症の原因は、まだはっきりとはわかっていません。一説には、悩み、ストレス、不安、環境の変化、遺伝的要因、脳内の伝達物質などに関連があるのではないかとも言われています。
 

統合失調症の診断

カウンセリング

 統合失調症の診断は、問診を中心に行われます。その際には、本人からの申告をもとに診断が行われます。
 診断の基準としては、米国精神医学会が発行する『精神障害の診断と統計の手引き』第4版(DSM-W)が用いられます。DSM-IVによる統合失調症の診断のための必須条件は、「仕事や学業などの社会的機能に顕著な低下が見られること」及び「症状が最低6ヶ月続くこと」の2点とされています。


DSM-IVによる統合失調症の診断


    A.特徴的症状(1ヶ月以上・以下のもののうち2つ以上)
     ・妄想
     ・幻覚
     ・解体した会話(頻繁な脱線や支離滅裂など)
     ・解体した行動や緊張病性の行動(興奮、拒絶、かんしゃく等)
     ・陰性症状、感情の平板化(=感情の鈍麻)、思考能力の低下、意欲の欠如
    B.社会的または職業的機能の低下
    C.期間:何らかの症状が6ヶ月以上持続
    D.E.F.上記の症状が、他の疾患によるものではない


 また診断の際には、本人からの申告の他にも、家族や友人などの近しい方からの情報が有益になることがあるため、診察の際に家族や友人などがつきそう場合もあります。
病院への付き添い
 

統合失調症の治療

 統合失調症の治療には、薬物療法、リハビリテーションなどがあります。

薬物療法

 薬物療法は、統合失調症治療の基本となるものです。内服薬が中心ですが、注射薬を用いる場合もあります。統合失調症の治療に用いられる薬としては、以下のようなものがあります。

 統合失調症の治療に用いられる薬

名称
抗精神病薬
抗不安薬
睡眠薬
特徴
幻覚・幻聴・妄想などを抑える
興奮を抑える
不安や緊張を緩和する 睡眠を補助する

服薬  一般的には、症状の状態に応じて、これらの薬を組み合わせて服用します。
 薬の副作用と思われる症状(手のふるえ、舌のもつれ、口乾、便秘、排尿障害等)が現れた場合は、医師に相談しましょう。
 また症状が改善されたからといって、自己の判断で通院や薬の服用を中止すると、症状の悪化を招く場合があるので注意が必要です。特に、急性期を経過して「もう病気は治ったんだ」と治療を中断してしまうケースがあるようです。
 薬は必ず医師の指導のもとで服用し、用法・用量を正しく守りましょう。

リハビリテーション

 回復期に入ると、リハビリテーションを行う場合があります。統合失調症のリハビリテーションには、作業療法、SST(ソーシャル・スキル・トレーニング、社会生活技能訓練)などがあります。
 これらは主に病院、診療所、保健所、精神保健福祉センターなどで行われます。
リハビリ

 統合失調症のリハビリテーション

名称
作業療法
SST
(ソーシャル・スキル・トレーニング、社会生活技能訓練)
特徴
他の患者さんと一緒に、主に体を使ったレクリエーションなどの共同作業を行います。 認知行動療法の一種で、他の患者さんと一緒に社会生活のロールプレイングを行います。

※治療に当たっては、必ず専門医(精神科や心療内科など)にご相談ください。
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